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整理整頓は、生産性と心を整える
今、現場に入っていて、主に僕ひとりで作業をしています。
広さで言うと、だいたい20畳ほどのスペース。
決して広い現場ではありません。
毎日作業を終えたあとは、必ず整理整頓をしてから帰ります。
使ったものを元の場所に戻し、掃除機をかけて、すべてをリセットする。
この片付けの時間だけで、だいたい20〜30分くらいは使っていると思います。
掃除や片付けというと、 「面倒くさい」「そんな時間ない」
という声をよく聞きます。 でも僕は、まったくそうは思いません。
むしろこの片付けの時間があるからこそ、
仕事の生産性が上がると思っています。
整理整頓をしておくことで、 「どこに何があるか」が一瞬でわかります。
人は1日のうちに探す時間に多くのエネルギーを使っているそうです。
その時間をなくせるだけでも、仕事のスピードも精度も格段に上がります。
さらに、整理整頓によって無駄もなくなります。
例えば、1メートルの木が欲しいとき。
見当たらないと思って、4メートルの木を切って使う。
でも実は、よく見たら1メートルの木があった──
なんてこと、現場ではよくある話です。
整理されていれば、そういった材料の無駄もなくなります。
つまり、整理整頓とは時間と材料を節約する行為なんです。
そして、何よりも大きいのは「気持ちが整う」ということ。
現場がきれいだと、心も自然と整うんですよね。
人は五感のうちの約8割を視覚で感じると言われています。
つまり、見える景色がきれいだと、心の状態もよくなる。
きれいな現場では、きれいな仕事ができる。
これは間違いないと思っています。
先日、友人が現場を見に来られたときに、
「いつも現場がきれいですね」と言っていただきました。
やっぱり見る人は見てくれている。 そう思うと、本当に嬉しかったです。
時代が変わっても、人は変わらない
最近、ある友人にすすめられて、幸田露伴という人の本を読んでみました。
正直なところ、これまで歴史や歴史上の人物の本にはほとんど興味がなくて、
読むのも今回がほぼ初めてでした。
ところが、読み進めていくうちに、「あれ、これ今の時代にも通じる話やな」
と思う場面がたくさんあったんです。
彼が書いているのは、「自分だけで独り占めしてはいけない」とか、
「みんなで分け合うこと」「今の利益だけじゃなく、未来に向けて種をまくこと」など。
何十年も、いや百年以上前の話なのに、
まるで今の世の中に対して書かれた言葉のようでした。
まだ3分の1ほどしか読めていませんが、やっぱりどの時代も
人間の本質って変わらないんだなと感じます。
「わかってるけどできない」「流されてしまう」──
そんな人間らしさは、昔も今も同じ。
本の中では、徳川家康や豊臣秀吉といった
歴史上の人物の性格や生き方も分析されていました。
秀吉は人を動かす魅力があり、家康は長く続ける知恵があった。
つまり、うまくいく人には理由がある。
その一方で、「まあいいか」と流される人は結局うまくいかない。
そんな風に、何百年前の人物を通して、
今の自分たちの生き方が照らされるようでした。
つまりこれは「昔の話」ではなく、「今をどう生きるか」という問いなんですよね。
人は流される生き物。
でも、流れの中でも「良くなろう」と思えば、ちゃんと変われる。
そんな希望のようなものも感じた本でした。
もう少し、じっくり読み進めてみようと思います。
気づかいがつくる、いい現場
今入っている現場では、僕たちの工事以外にも、
いろんな業者さんが出入りしています。
たとえば、電気屋さん、ガス屋さん、光回線の工事の方、
エアコン洗浄の方、そして券売機の業者さん。
お客さんが直接手配されている業者さんも多く、
それぞれが自分の持ち場で仕事をしています。
でも、だからといって「自分の工事だけできればいい」というわけではない。
むしろ、みんなが気持ちよく、スムーズに作業できるようにすることが大事だと思うんです。
最近、すごく嬉しいことがありました。
電気屋さんが光回線の配線工事をしてくれていたときのこと。
露出配線になる部分があって、「このままだと見た目がちょっと気になるかも」
という話をしていたら、 電気屋さんが
「光の配線用に、先に管(パイプ)を1本入れとこうか」
と言ってくれたんです。
それをしてもらうことで、後から入る光業者さんの作業もしやすくなるし、
仕上がりもきれいになります。 でも、これって本来、
電気屋さんの仕事じゃないんです。
しかも光の工事はお客さんが別で手配している。
普通なら「それはそっちでやるやろ」と割り切ってもおかしくない。
それなのに、わざわざひと手間をかけてくれた。
その気づかいが、本当に嬉しかったんです。
やっぱりものづくりって、人の気持ちが宿るものだと思います。
小さな思いやりや気づかいが積み重なって、
最終的にお店の雰囲気にも表れる。
「誰かのために、もうひと手間」──
そんな姿勢がある現場は、見ていても気持ちがいいです。
完成まであと少し。 僕も最後まで丁寧に仕上げていきたいと思います。
大きな1回より、小さな10回
何かをやろうと思ったときに、方法は大きく2通りあると思います。
ひとつは「大きく1回やる」。もうひとつは「小さく何度もやる」。
僕は今、間違いなく後者がいいと思っています。
たとえばイベントをするとなったとき。
「どうせやるなら盛大にしよう!」と気合を入れて、
チラシをたくさん配って、出店者を集めて、
100人、200人、300人と来てもらう──。
それは確かに達成感もありますし、やりがいも大きいです。
でも、同時にものすごく労力がかかります。
そして終わったあとは、燃え尽きたように「もうしばらくはいいかな」となる。
結果的に、年に1回、もしくは1回きりで終わってしまうことが多い。
それよりも、10分の1の規模でいい。
でも、それを10回、20回と続けていける方が、
間違いなく効果があると感じています。
僕にとって「効果」とは、集客や営業活動の積み重ねのことです。
つまり、一度に大きな結果を出すことよりも、
続けることで信頼や認知を積み上げることの方が、はるかに大きな力を持つ。
これはいわば「凡事徹底」。
日本人が昔から大事にしてきた「小さなことをコツコツ続ける」
精神そのものだと思います。 実際、僕が主催している勉強会も、
最初は人数を追っていました。 「15人、20人、30人」と
大きくしようと頑張っていた時期もあります。
でも、人数が増えれば増えるほど、準備や運営の負担も大きくなり、
本来の“質”を保つのが難しくなったんです。
今は、少人数でもしっかり向き合えるような勉強会を心がけています。
3人でも、5人でもいい。 その中で深い対話が生まれるなら、
それで十分価値があると思っています。
大きな1回より、小さな10回。
派手さよりも、続ける力。
これからも積み重ねることを大切にしていきたいと思います。