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「水1本の値段」が教えてくれる、価値というものの考え方。
水のペットボトル1本。
コンビニで買えば100円くらい。
でも、同じ水でも場所が変われば値段が変わります。
登山の途中、山小屋では300円かもしれない。
富士山の山頂なら、500円でも「ありがたい」と思って買うかもしれない。
そしてもし、その水に「富士山の天然湧き水」と書いてあったら──
1000円を出して買う人もいると思います。
同じ“水”でも、そこに“価値”が乗ることで、値段も意味もまったく変わる。
僕たちが日々向き合っている“ものづくり”の仕事も、実はこれと同じやと思っています。
工務店の仕事も、見積もりに書かれているのは「材料費」「工賃」「施工費」。
一見、“どこも同じような金額”に見えるかもしれません。
でも、その中に込めている「価値の考え方」や「向き合い方」がまったく違う。
僕たちが目指しているのは、
“ただのリフォーム”じゃなくて、
“この人に頼んでよかった”と思ってもらえる仕事。
見た目だけじゃなくて、
長くもつように下地から整える。
お客さんが気づかない場所にも、手間をかける。
そういう「目に見えにくい価値」を、
ちゃんと届けられるかどうか。
たとえば、同じような棚をつくるにしても、
“ただ設置する”のと、
“その人の使い方に合わせて高さや奥行きを調整する”のとでは、
生まれる価値がまったく違ってくる。
水の話に戻ると、
100円の水に300円の価値を持たせているのは、「場所」や「状況」や「背景」なんです。
工務店の仕事もそれと同じ。
ただ工事をするのではなくて、
「誰のために」「どんな想いで」「どう使われるか」を考えているかどうかで、
同じ仕事が“まったく別の価値”を持ち始める。
焦らなくて大丈夫です。
大切なのは、“自分たちの商品や仕事に、どう価値を込めるか”。
それが、価格や見積もりだけでは測れない
「選ばれる理由」になると思っています。
僕たちは、そんな“価値をちゃんとつくって、
届ける仕事”をこれからも大切にしていきたいと思っています。
#価値をつくる仕事 #見えない価値を届ける #価格じゃなく信頼で選ばれる #工務店の想い #商売の基本
自己資金だけで始める?融資も使う?そのバランス、僕ならこう考えます。
お店を始めるとき、必ず出てくる悩みのひとつがこれ。
「自己資金だけで始めた方がいいですか?
それとも、融資も考えた方がいいですか?」
僕自身、創業当初に日本政策金融公庫(国金)から300万円の融資を受けました。
今思えば、
“自己資金だけにこだわらなかったこと”が、むしろよかったなと思っています。
もちろん、借金は怖いです。
できれば自己資金でなんとかしたいという気持ちも、すごくよくわかります。
でも、自己資金にこだわりすぎて
「予算が足りなくて、やりたいことが中途半端になった」
「オープン後すぐにお金が尽きて、動きたくても動けなかった」
そんな声も実際に多く聞きます。
僕が考えるバランスの取り方はこうです。
① 自己資金=安心の土台
自分がどれだけ準備してきたかを示す部分でもあるし、
融資を受けるときの信用材料にもなる。
でも、全額自己資金にこだわる必要はない。
② 融資=“時間”と“信用”を守る手段
自己資金だけでスタートすると、
「あと少し余裕があれば…」という場面でチャンスを逃すことも。
それ以上に怖いのは、
お金が足りなくて工面に必死になり、
せっかくの大事な時間を“資金繰り”に使いすぎてしまうこと。
支払いが遅れて信用を落としたり、
仕入れができなくて営業に影響したり。
そうならないようにするためにも、
「融資を受けておく」ことは、商売を守るための備えやと思っています。
③ 全部借りるんじゃなく、“一部借りる”という発想を持つ
融資=全額借りるではなくて、
「設備費用だけ借りる」「運転資金だけ融資に頼る」など、
使い方に柔軟さを持つことで、気持ちもだいぶ楽になります。
そしてなにより大切なのは、
「借りたお金をどう返していくか」を自分の言葉で語れるかということ。
書類より、立派な志よりも、
「どう回収するか」の考えがある人は信用されると感じています。
焦らなくて大丈夫です。
融資は“リスク”ではなくて、
「信用を守るための道具」でもある。
自分の力とまわりの力をうまく使って、
無理のないスタートを切れる方が、きっと長く続けていけます。
#融資は備え #自己資金とのバランス #お金に振り回されない開業 #工務店からの助言 #商売と信用
人が“人らしく”いられる場所を、なぜつくりたいと思ったのか?
こんにちは。
奈良で、小さなお店づくりやリフォームを手がけている工務店を経営しています。
僕たちの会社には、こんな理念があります。
「人が、人らしくいられる場所を」
この言葉を掲げてから、
自分自身も、会社も、お客さんとの関係も、少しずつ変わってきた気がします。
今日はこの言葉に込めた想いを、ゆっくり綴ってみたいと思います。
「人らしくいられる」って、どんな場所?
“人らしく”って、よく聞く言葉だけど、ちゃんと考えてみると、ちょっと抽象的ですよね。
でも僕の中には、それをはっきりと思い出せる場面があります。
子どものころ、地域の中で——
子どもたちが外で遊び、大人が働き、お年寄りがニコニコとそれを見守っていた。
そんな光景が、日常の風景としてありました。
特別なことが起きていたわけじゃない。
でも、そこには「自分のままでいていい」と思えるような、安心感があった気がします。
理念は、“今の自分”と“かつての自分”の橋渡し
僕自身、大工として現場に立ってきて、今は経営者として働いていますが、
ずっと“ちゃんとしないといけない”と思っていた時期がありました。
期待に応えなきゃ、恥をかいたらあかん、失敗できない——
そんな気持ちが強くて、正直しんどかった。
でも最近、ようやく仮面を脱げるようになってきた気がします。
自分の弱さや未熟さも認められるようになって、仕事も人間関係も少しずつ変わってきました。
そんな実感の中で生まれてきたのが、この理念です。
「人が人らしくいられる場所を」
居心地の良さは、関係性の中にある
建物をどれだけきれいにつくっても、
そこにいる人が緊張していたら、居心地のいい場所にはなりません。
でも、少し不格好でも、古くても、
「こんにちは」と言い合える空気や、「また来たくなる」関係があるだけで、
そこはすごく豊かな場になります。
僕はそういう場所を、仕事を通して少しずつ増やしていきたいんです。
これからの連載について
僕たちの会社が大切にしていること、
小さなお店づくりへの想い、リフォームにこだわる理由、
そして何より「どうすれば人が人らしくいられるか」について、
10回に分けて綴っていきます。
次回は、僕たちが描いているビジョンについてお話します。
また読みにきてもらえたら嬉しいです。
売れない時期を、僕はこうして乗り越えてきました。
商売をしていると、
「思ったより動きがないな」とか、
「なんで今月はこんなに静かなんやろう?」という時期が、
どうしても出てきます。
どれだけがんばっていても、
売れないときは売れない。
僕にも、そんな時期が何度もありました。
SNSの反応も薄くて、
問い合わせも少なくて、
「このままフェードアウトしていくんちゃうか…」と、
本気で不安になったこともあります。
でも、そんなとき僕が意識してきたのは、
「焦って大きなことを仕掛ける」んじゃなくて、
“静かに整える”ということです。
僕の場合、
売れる時期=忙しいとき。
売れない時期=暇なとき。
この「暇なとき」は、
「また必ずやってくる“忙しいとき”に備える準備期間」やと思っています。
たとえばこんなことをしています。
- 現場で使う道具や車の整理整頓
- ブログやSNSの発信を見直す
- お客様との過去のやりとりを振り返って、自分の強みを再確認
- 小さな改善を重ねて、次の現場に備える
売れていないときって、
自分の存在そのものが否定されるように感じることもあります。
でも、商いには波がある。
「暇なときは、仕込みのタイミング」なんです。
忙しいときにはできなかったことを、
ひとつずつ見直して、整えておく。
そうすることで、
次に大きな波が来たときにも、
ちゃんと対応できる。
もうひとつ大事にしているのは、
「これまでの積み重ねを信じること」です。
今まで真面目にやってきたこと、
丁寧に届けてきた言葉や現場。
それらはすぐに形にならなくても、
ある日ふっと、声がかかる。
僕は何度もそういう瞬間を経験してきました。
焦らなくて大丈夫です。
売れない時期があるからこそ、
売れるありがたみがわかるし、
自分の仕事を見直すきっかけにもなる。
静かな時間こそ、自分を整えるチャンス。
そう思って、僕は今もこの仕事を続けています。
#売れない時期の乗り越え方 #暇なときは準備時間 #整える働き方 #商いの波を信じる #工務店のリアル