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えほん食堂カシュカシュ 第2話:回り道で得た宝物
思い切って製菓の世界に飛び込んだ私。
職人を目指すには若くもなく、体力も足りないと感じていたので、
まずは仕事をしながら夜間の製菓学校に通うことにした。
これが、私の人生の大きな転機になった。
学校で出会った仲間たちは、今でも背中を押してくれる大切な存在だ。
卒業後はいきなり自宅でお教室を開くのではなく、まずは現場を知ろうとパティシエの仕事を経験した。
手の皮がむけてしまうほど厳しい現実だったけれど、
それでも学ぶことへの感謝を忘れずに挑戦した。
やがて一度パティシエから離れることになったが、
この経験は決して無駄ではなかった。
その後、接客業に戻った。
もともと接客業は自分に合っていて、人と接することが好きだったため、
手が治るまでのつもりが、接客の楽しさや良い仲間との出会いから、
いつの間にか長く続ける仕事になっていった。
そして結婚、出産を経て、仕事からはさらに遠ざかっていく。
けれどこの道で得た経験や出会いが、
のちに私の人生を彩る大切な宝物になっていくとは、
この時はまだ知る由もなかった。
大きな1回より、小さな10回
何かをやろうと思ったときに、方法は大きく2通りあると思います。
ひとつは「大きく1回やる」。もうひとつは「小さく何度もやる」。
僕は今、間違いなく後者がいいと思っています。
たとえばイベントをするとなったとき。
「どうせやるなら盛大にしよう!」と気合を入れて、
チラシをたくさん配って、出店者を集めて、
100人、200人、300人と来てもらう──。
それは確かに達成感もありますし、やりがいも大きいです。
でも、同時にものすごく労力がかかります。
そして終わったあとは、燃え尽きたように「もうしばらくはいいかな」となる。
結果的に、年に1回、もしくは1回きりで終わってしまうことが多い。
それよりも、10分の1の規模でいい。
でも、それを10回、20回と続けていける方が、
間違いなく効果があると感じています。
僕にとって「効果」とは、集客や営業活動の積み重ねのことです。
つまり、一度に大きな結果を出すことよりも、
続けることで信頼や認知を積み上げることの方が、はるかに大きな力を持つ。
これはいわば「凡事徹底」。
日本人が昔から大事にしてきた「小さなことをコツコツ続ける」
精神そのものだと思います。 実際、僕が主催している勉強会も、
最初は人数を追っていました。 「15人、20人、30人」と
大きくしようと頑張っていた時期もあります。
でも、人数が増えれば増えるほど、準備や運営の負担も大きくなり、
本来の“質”を保つのが難しくなったんです。
今は、少人数でもしっかり向き合えるような勉強会を心がけています。
3人でも、5人でもいい。 その中で深い対話が生まれるなら、
それで十分価値があると思っています。
大きな1回より、小さな10回。
派手さよりも、続ける力。
これからも積み重ねることを大切にしていきたいと思います。
えほん食堂カシュカシュ 第1話:寄り道だらけの人生、それでも──
ゴールに一直線に進む人もいれば、
私のように寄り道ばかりの人生を歩む人もいる。
大学を卒業後、なんとなく就職したのは化粧品メーカー。
3年が過ぎた頃、ふと立ち止まって考えた。
「このままでいいのかな?」と。
化粧品が大好きで選んだ仕事ではなかったから、心のどこかにずっと違和感があった。
そんなとき偶然知ったのが「料理研究家」という仕事。
お菓子作りはずっと趣味だと思っていたけれど、自宅で教える仕事があると知り、胸が高鳴った。
子どもの頃から料理番組を夢中で見て、レシピを書き写していた私。
得意科目は美術と家庭科。
「お菓子といえばフランスと神戸!」という単純な思いから神戸の大学に行きたくなり、絵を描ける学科に進んだこと──
好きなことに一直線だった自分が、いつの間にか迷子になっていたことに気づかされた瞬間だった。
「よし、この道に進もう」
そう決意し、私は会社を辞めて製菓の世界に飛び込んだ。
バズより、コツコツ
今、うちでも集客のためにいろいろと取り組んでいます。
より多くの人に自社のサービスを知ってもらいたい──
そんな思いで、広告を出したり、SNSを活用したりしています。
正直、どこかで「インスタで1回バズったら、
一気にフォロワーが増えて、 そこから問い合わせに繋がるんじゃないか」
なんてことも考えるんです。 でも、ふと立ち止まって考えると、
今の時代ってみんなが同じことをしています。
ネットで宣伝して、フォロワーを増やして、拡散を狙う。
まさに“ネットが主戦場”になっている。
それって、いわばレッドオーシャンなんですよね。
情報も人も溢れかえっていて、何が本当の価値かが見えづらい世界。
もちろん、ネットを使うこと自体は悪いことではありません。
でも、僕自身は最近「それだけでいいのかな」と感じています。
やっぱり、リアルで会うこと。 実際に顔を合わせて話すこと。
現場に足を運ぶこと。 そういう泥臭い行動こそが、信頼をつくり、
仕事に繋がるんじゃないかと思うんです。
一発の「バズ」を狙うよりも、 小さな積み重ねを続けていくことのほうが、
確かな力になる。 そんな風に感じています。
今、自分がコツコツ続けていることといえば、ブログを書くこと。
毎日のように更新して、noteにも投稿して、
地道に積み上げていくことを大事にしています。
あとは、もっと足を運んで、いろんな人や場所に出会う。
そうやって一人ひとりと繋がりながら、ゆっくりでも確実に広げていきたい。
バズより、コツコツ。 楽な道より、地道な道。
そんな姿勢で、これからも歩んでいこうと思います。