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使える既存、使えない既存。残すか壊すか、その判断にいつも悩みます。
居抜き物件やリフォーム案件に入ると、
必ず出てくるこの問い。
「この部分、残せますか? それとも壊した方がいいですか?」
僕たちの会社では、
こういう既存をどう扱うかの判断を毎回、丁寧に行っています。
実は、この判断はコスト以上に感情が関わる部分でもあります。
なぜなら、
古いものには、その場所の歴史が刻まれているから。
むやみに壊して処分するのは、
どこか心が痛む瞬間もある。
だからこそ僕たちは、
「ただの古い」ではなく、
今の空間でもまた輝けるものかどうかを見極めるようにしています。
中でも、残せる可能性が高いのは、
やっぱり無垢の素材です。
無垢の木、鉄、左官仕上げ…。
使い込まれてこそ味わいが増すものは、
手を入れれば、また光りはじめるんです。
「塗り直すだけで、雰囲気がぐっと良くなった」
「削って整えると、見違えるような表情が出てきた」
そんな経験を何度もしてきました。
ただし、すべてを残せば正解ではありません。
以下のような視点から、
「活かす・整える・壊す」を慎重に判断しています。
1:意図的にデザインとして活かせるか
残しても中途半端な古さになってしまうと逆効果。
照明や床とのバランスで味わいに昇華できるかを見極めます。
2: 見えない部分がどうなっているか
解体してみたら下地がダメだった、というケースも多く、
耐久性も慎重に確認します。
3:直しても満足度が上がらないものは潔く手放す
「やっぱり気になる」ではなく「使って気持ちいい」を優先します。
リノベーションって、
壊してつくり直すだけじゃない。
その場所に刻まれてきた時間や空気を、
次の営みにそっと引き継げるかという問いでもあると思っています。
焦らなくて大丈夫です。
全部壊さなくていい。
全部残さなくてもいい。
いま必要な場所だけに、
もう一度ちゃんと息を吹き込めるかどうか。
僕たちはこれからも、
その目線を持ちながら、既存と向き合っていきたいと思っています。
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#無垢素材の魅力
#壊すか残すか問題
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1人でまわすお店には、見えにくい落とし穴があると思っています。
「できれば、1人でお店をまわせたら理想なんです」
「人を雇うのは不安で…」
小さなお店を始めたい方の多くが、そう話されます。
僕もその気持ち、すごくわかります。
人を雇う責任もないし、コストもかからない。
自分のペースで、自分らしくやっていける。
1人でやるって、気軽なようで潔くて、かっこよくもある。
でも、1人経営には見えにくい落とし穴があることも、
これまでたくさんの現場を見てきて感じていることです。
今日はそんな「1人でやることの落とし穴」をいくつか紹介します。
① 「できてしまうから無理を続けてしまう」
体力的にもしんどくても、
「やれば回る」から、つい無理を重ねてしまう。
でも、それは続けていくには危うい状態。
特にオープン直後はテンションで乗り切れるけど、
3ヶ月、半年、1年と続けていくうちに、じわじわと疲れが溜まってくる。
② 頼れる人をつくらずに孤立してしまう
1人で全部やっていると、
困ったときに誰にも相談できず、視野が狭くなってしまう。
誰かに頼るって、
手伝ってもらうことだけじゃなくて、
「考えを整理する場」があることも含めて大事だと思っています。
③ 営業・経理・接客・清掃…全部自分になるプレッシャー
1人=自由だけど、
裏を返せば「サボれない」「休めない」。
真面目な人ほど自分を追い詰めてしまうケースも多いです。
④ 好きなことがやらなきゃいけないことに変わる瞬間がくる
お菓子づくりが好きでお店を始めたのに、
いつの間にか、仕込み・掃除・帳簿・発注に追われ、
「やりたかったことが、できてない…」となるケースもよく聞きます。
だからこそ、僕がいつもお伝えしているのは、
「1人でやる=全部を背負う、じゃなくていい」ということ。
設計の段階で、無理なく回せる動線を考える。
「やらないこと」を最初に決めておく。
必要に応じて、外注や周りの人の手を借りることも“戦略”にしておく。
1人経営って、自立じゃなくて「上手に頼れる仕組みづくり」やと思うんです。
焦らなくて大丈夫です。
がんばるのは素敵なことやけど、
「続けられること」こそが、一番すごいこと。
無理せず、長く、自分らしく。
そのための余白や支えを、最初から設計に組み込んでおく。
僕たちは、そんな視点を持って、これからもお店づくりを一緒に考えていきたいと思っています。
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1人で回すお店は、設計の段階でやらないことを決めておく
「1人でお店を切り盛りしたいんですけど、できますか?」
小さなお店の開業相談で、よくいただく質問のひとつです。
答えは、「できます」。
でもそのためには、設計の段階で1人で回せる仕組みを組んでおくことが大事やと思っています。
僕たちの会社では、
そういう「最小の人員でまわせる設計」にもよく携わらせてもらっています。
設計そのものは僕自身が手がけているわけではありませんが、
打ち合わせのなかで、以下のような視点を持って進めています。
① 歩数を減らす動線設計
厨房からレジ、厨房から冷蔵庫、厨房からごみ置き場。
移動が多いだけで、1人の負担は一気に増えます。
だからこそ、1歩でも少なく、1動作でもラクになるように。
「とにかく無駄を省いた動線づくり」が基本です。
② 注文・受け渡し・会計を1箇所で完結
注文はここ、会計はあっち、受け渡しは別の窓口…。
これでは1人で回すのは厳しくなります。
「全部ここで済む」
その導線を設計に落とし込めると、ぐっと回しやすくなります。
③ やらないことを決める前提で考える
フードもドリンクも、イートインもテイクアウトも、
何でもやろうとすると、1人ではまわりません。
だからこそ、最初の段階で「やらないこと」を決めておく。
これは設計上、かなり重要な視点になります。
④ 見えすぎない厨房が気持ちの余裕を生む
1人で動いていると、どうしても手が足りない瞬間が出てくる。
そのとき、
厨房が丸見えだと焦るし、お客さんも気になる。
だから「必要な場所は見える」「でも全部は見せない」というバランスをとるだけで、精神的な余裕が生まれます。
1人でやるお店って、効率だけで設計すると冷たくなる。
でも、気持ちの流れまで設計に入れると、ちゃんとあたたかい空気も生まれる。
焦らなくて大丈夫です。
「1人で回せるかどうか」は、才能や体力の問題じゃなくて、設計の力でどうにでもなる部分が大きいです。
僕たちは、これからもちょうどいいサイズで心地よく働けるお店を
設計の段階から一緒につくっていきたいと思っています。
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お店の温度感をどう設計で表現するか、僕たちが大事にしていること
「このお店、なんかあったかいな」
「なんとなく落ち着くな」
そんなふうに感じる空間って、ありますよね。
広さでも、デザインでもなく、
入った瞬間に伝わる空気感みたいなもの。
僕たちの会社では、
そういうお店の温度感”を設計でどう表現するかをとても大事にしています。
設計そのものは僕が直接担当しているわけではありませんが、
打ち合わせや現場づくりを通して、
「このお店って、どんな温度を持ってるやろう?」
という問いをいつも持っています。
中でも、僕たちが強く意識しているのは、
新しいけど、どこか懐かしいという空気感をつくることです。
新しすぎない。
かといって、古くさくない。
このバランスがあると、
自然と人が落ち着ける空間になる。
それが、僕たちが考えるあたたかい設計のあり方です。
たとえば、こんなことを意識しています。
① 素材が持つ体温を生かす
木の床、塗装のムラ、手触りのある壁。
素材そのものに、あたたかさがあるかどうかで空間の印象は大きく変わります。
つるっとした新素材よりも、
ちょっとざらっとした素朴なものを選ぶことで、
新しさの中に“人の気配”が出てきます。
② 光の落とし方で空間をやわらかくする
照明が明るすぎると、緊張感が出る。
でも、少し落とした光は空気をやわらかくしてくれます。
どこまで照らして、どこを影にするか。
そのバランスが、空間の温度感に直結すると思っています。
③ 揺らぎのある仕上げを取り入れる
真っ直ぐで均一な仕上げより、
ちょっとした揺らぎや不揃いな要素の方が、
人は落ち着くことがあります。
ガラスのゆらぎ、手書き文字、丸みのある角。
整いすぎない空間には、自然とあたたかさが宿ります。
新しくつくる空間だけど、
どこか懐かしくて、安心できる。
そんな温度感のある空間は、
お客さんの記憶に残るお店になっていくと思っています。
焦らなくて大丈夫です。
素材、光、仕上げ方。
大がかりなことじゃなくても、
ちょっとした人の手のぬくもりを感じる空間は、ちゃんと届く。
僕たちは、これからもそんな空気を
店舗設計の中で大切にしていきたいと思っています。
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