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設計の軸がブレると、使いにくい空間になってしまう。
店舗の設計で、僕たちがいつも大切にしていることがあります。
それは、「設計の目的を最後までブレずに持ち続けること」。
「この空間、なんか使いにくいな」
「見た目はいいけど、なんか落ち着かないな」
そんなふうに感じるお店って、
たいてい設計段階で目的がぼやけていることが多いです。
お店をつくるときって、
途中でいろんなアイデアが出てきます。
「こんなこともできるかも」
「こういうのも素敵やな」
「せっかくやし、これも入れとこうか」
もちろん、アイデアが出ること自体は悪いことじゃない。
でもそのたびに、最初に決めた誰のために、何のためにという軸がブレてしまうと、
完成したときに「なんかちがうな」となってしまうことがあるんです。
だから僕たちは、設計を進めるときに、
いつもこう問いかけるようにしています。
「この設計は、何のためのものですか?」
パンを1人で焼いて販売するため?
喫茶とテイクアウトの両立?
静かに本を読める空間?
活気のあるテーブル席?
その目的が明確になっていると、設計もスッと決まっていきます。
たとえば──
・作業動線は「最短距離」でいいのか、「お客さんから見えないようにする」のか
・カウンターは「見せ場」にするのか、「奥でこっそり仕込みたい」のか
・収納は「よく使う道具を見せる」のか、「すっきり隠したい」のか
すべては「誰が、どう使うか」から考えることが大切なんです。
デザインって、かっこいい空間をつくることじゃなくて、
やりたいことをやりやすくすることやと思っています。
焦らなくて大丈夫です。
迷ったときは、「最初に思い描いたお店の姿」にもう一度立ち返ること。
僕たちはこれからも、
「見た目」よりも「使いやすさ」から設計を整えていきたいと思っています。
#設計の軸を持つ #店舗づくりの基本 #目的に沿った空間づくり #迷ったら原点に戻る #使いやすさは設計で決まる
小さなお店でも、広く感じる空間はつくれると思っています。
店舗設計のご相談で、よくいただくのがこんな声です。
「広さが限られていて…」
「この面積でお店、成り立ちますかね?」
もちろん、面積は変えられません。
でも僕たちは、
「広さ」よりも「広がり」をつくることができると思っています。
実際、10坪以下の店舗でも、
**「あれ? 思ったより広く感じる」**と言っていただけることがあります。
今日はそんな、
「小さいけど広く見せる」設計のテクニックをいくつかご紹介します。
① 目線の抜けをつくる
壁ばかりで囲まれていると、どうしても圧迫感が出てしまいます。
だから、僕たちは空間のどこかに、
ふっと視線が抜ける先をつくるようにしています。
たとえば:
- 奥の壁だけ色を明るくする
- 窓やガラスで抜けをつくる
- 棚の背板を抜いて抜け感を演出する
② 天井は全部上げるより、高低差を活かす
空間に抑揚があると、視覚的に広さが感じられることがあります。
思い切って一部の天井を高くしたり、
梁を見せることで、空間にリズムが生まれます。
③ 家具や棚は軽さのあるものを選ぶ
重量感のある家具で空間が詰まってしまうと、途端に狭く見えます。
脚が細いテーブル、透け感のある棚、壁掛け収納。
床ができるだけ見えていることが、広さの演出につながります。
④ 奥行きを意識した色づかい
手前は落ち着いた色、奥に明るい色を持ってくることで、
空間に遠近感が生まれ、奥行きが強調されます。
⑤ 照明は面で照らすより点で演出する
天井全面を明るくするよりも、
スポットや間接照明を使って光の余白をつくる方が、空間に奥行きが出ます。
「広く見せる」って、面積をごまかすことじゃなくて、
感覚の中に広さをつくることやと思っています。
焦らなくて大丈夫です。
スペースが限られていても、
空気の抜け方、光の落とし方、素材の選び方次第で、
小さくても心地いいお店はちゃんとつくれます。
僕たちはこれからも、
「広さに頼らない設計」で、ちいさなお店を後押ししていきたいと思っています。
#小さな店舗の設計術 #広く見せる工夫 #抜け感のある空間 #店舗設計のアイデア #心地よさは面積じゃない
「居心地がいい空間」は、素材選びの正直さで決まると思っています。
「このお店、なんか落ち着くなぁ」
「つい長居してしまった」
そんなふうに感じる空間には、
実は言葉にしづらい理由があると思っています。
僕たちは設計や現場に関わる中で、
「居心地のよさって、どこで決まるんやろう?」とよく話します。
見た目が整っていても、なぜか落ち着かない場所もあるし、
逆に、すごくシンプルな空間なのに、すっと心が落ち着く場所もある。
その違いは何か?
僕たちがたどり着いたのは、
素材の持つ空気感が空間の心地よさを決めているという感覚です。
うちでは、基本的に無垢の素材を使うようにしています。
無垢の木、無垢の鉄、真鍮、左官仕上げ──
手ざわりや経年変化が感じられる本物の素材を使うことが、空間にやわらかさと深みを与えてくれると思っています。
たとえば、木の床。
つるっとしたフローリングではなく、
素足で触れると少しざらっとした、オイル仕上げの無垢の板。
それだけで、空気がやさしくなる気がするんです。
素材は、見た目以上に“触れたときの印象”が空間の記憶に残る。
だからこそ、僕たちは「偽物は使わない」というルールを大切にしています。
本物の素材は、使い込むほど味が出る。
小さな傷も味になる。
それが空間に人の気配を残してくれる。
あとは、居心地の良さにつながるもう一つの視点。
🔹 視線が抜ける場所があること
空間全体が壁に囲まれているより、
どこかにふっと視線が抜ける場所があると、気持ちが軽くなる。
🔹 作り込みすぎないこと
家具や装飾を詰め込むより、
余白があるほうが、人が自分の居場所を見つけやすい。
焦らなくて大丈夫です。
居心地のいい空間は、豪華につくらなくてもつくれる。
むしろ何を使うか何を使わないかの選び方で、空気が決まってくる。
僕たちはこれからも、
素材に正直に、空気に寄り添う設計を続けていきたいと思っています。
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収納が足りない店舗は、すぐに片付かない店になる
店舗の設計をしていると、
つい後まわしにされがちなのが「収納スペース」です。
「できるだけ広くお客さんスペースをとりたい」
「見た目がスッキリする方がいい」
という気持ちはよくわかります。
でも僕たちは、
収納が足りていないお店ほど、片付かない場所になりやすいと感じています。
オープン直後はスッキリしていた店内も、
数ヶ月経つと、「これどこに置く?」「とりあえずここに…」が積み重なって、
いつの間にか裏側がごちゃごちゃになっている。
収納って、「余った場所に作るもの」じゃなくて、
最初から仕事の流れに合わせて設計するべきものなんです。
今日は僕たちが設計の現場で気をつけている、
店舗収納の考え方をいくつか紹介します。
① どこで・何を・どれくらい使うかを先に把握する
・包材はどこで使う?
・掃除道具はどこから取り出す?
・段ボールはどこにストックする?
→ こうした具体的な動きに合わせて収納を設計すると、動線にムダがなくなります。
② 「奥に広く」より「すぐ届く」収納を優先する
深くて大きな収納よりも、
すぐに手が届く場所に、小さな収納がたくさんある方が使いやすい。
特に1人や少人数でまわす店舗では、「取りに行く手間」を減らすことが重要です。
③ 見える収納と見せない収納を使い分ける
・見せてもいいもの(道具・書類・ストック)
・見せない方が整って見えるもの(掃除道具・段ボール・私物)
「全部隠す」ではなく、見せていいものを決めておくと、整いやすくなります。
④ 収納をおしゃれに見せようとしすぎない
収納は、あくまで“機能”が優先。
でも、素材や色で空間と馴染ませるだけで、ちゃんと雰囲気にはなじみます。
⑤ 収納をあとで足す前提にしない
「ここに棚があったらよかったなあ」
「この引き出し、もっと浅くてもよかった」
そんな後悔が出ないように、最初の設計段階で「必要量」をしっかり想定しておくことが大切です。
焦らなくて大丈夫です。
収納は、「見えないけど効いてくる場所」。
収納のあるなしで、店の動きやすさも、心の余裕も変わってきます。
僕たちはこれからも、
見た目だけじゃない、続けやすいお店づくりを大切にしていきたいと思っています。
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