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道具を大切にする人
昨日の勉強会の中で共感する話がありました。
その場には、焼肉屋さん、お菓子づくりをされている方、
裁縫を教えている方、僕のような建築をしている人など、
いろんな業種の方が集まっていました。
やっぱり、こういう異業種で話をする時間って
大事だなと改めて感じました。
その中で、焼肉屋さんのオーナーさんが、
とにかく肉への愛情がすごいんです。
お肉を雑に扱わない。
温度が上がらないよう、すぐ冷蔵庫に入れる。
素材を大切に扱う。
そんな話をされていました。
すると、裁縫を教えている方が
「私はハサミの使い方から伝えるんです」
と話されていたんですね。
なんでそこから?と思うかもしれませんが、その方は
「ハサミって、いろんな意味で命を断つ道具でもある。
だから最初に扱い方をきちんと伝えたい」
と言われていました。
そして
「それができない人ならうちに通ってくれなくてもいい」
とも言われていたんです。
これって結局、
ものを大切にする
道具を大切にする、という
当たり前だけど見落とされがちな部分の話なんですよね。
でも、実はそこが一番大事なんじゃないか。
そんな話を、みんなでしていました。
僕も、この感覚はすごく分かります。
例えば木材や道具。それを雑に扱う人を見ると
めちゃくちゃ気になるんです。
足で道具をよけたり、
材料を蹴るように動かしたり。
いやいや、
その道具で仕事させてもらってるんでしょう、と。
もっと大切に扱おうよって思うんです。
昨日の話を聞いていて、
やっぱりできる人って、そういう部分を
本当に大切にしているなと感じました。
そして同時に、そういう感覚が
スタッフになかなか伝わらない難しさも
皆さん感じておられました。
でもきっと、商売がうまくいく・いかないって
こういう一見小さな部分、
身近な所作や姿勢みたいなものが
実は大きく影響しているんだろうなと思います。
昨日は、そんなことを改めて感じた勉強会でした。
暇になった時、どう動くか
今日は皆さんに問いかけたいことがあります。
もしこんな状況になったら、
皆さんならどう動きますか?
あるお店をオープンしました。
最初の1〜2か月はありがたいことに忙しかった。
でも、3か月目ぐらいから急に暇になってきた。
1日に来るお客さんは1組、2組程度。
そんな状況になった時、
皆さんならどうしますか?
例えば今回のケースは、
スタッフ2人で回している飲食店。
しかも来てくれるお客さんは
外国人観光客が多い地域。
つまり「また来てくれる確率」が
かなり低い状況です。
奈良にまた来る確率も低いし
その中でもう一度、同じ店を
選んでくれる可能性も低い。
正直僕やったら、1人がお店を見て
もう1人は外へ出てチラシを配ったり、
客引きをしたり、認知を増やすための行動を
取ると思います。
でも、今日の勉強会で聞いた
「ニクニコさん」の行動は違いました。
2人とも
目の前のお客さんに全力投球する
という選択をされていたんです。
これ、言葉で言うのは簡単なんです。
「目の前のお客さんを大切にする」
よく聞く言葉です。
でも実際に暇になった時、
先が見えなくなった時に、
また来る可能性が低いお客さんに
全力で向き合えるか。
これって、なかなかできないと思う。
でもニクニコさんは、そこで徹底的に
喜んでもらうことを選んだ。
そして、口コミを書いてもらうお願いを
されたそうです。
その結果、オープンから1年ほどで
口コミ数は約400件。
少し前まで評価5.0をキープされていたそうです。
今でも4.9。
これは本当にすごいことだと思います。
結果的に、その積み重ねが
今の人気店につながっているんですよね。
僕は今日この話を聞いて、
「あの暇になった3か月目で
自分は同じ行動ができただろうか」
と考えました。
たぶん、できなかったと思います。
でも、こういうちょっとした意思決定の差が、
時間が経つと、ものすごく大きな差に
なるんだろうなと感じました。
商売って派手な一発逆転よりも、
こういう小さな積み重ねの方が、
実は大事なのかもしれません。
今日の勉強会を通して、僕自身
「もっと目の前のお客さんに喜んでもらうことに
時間を使ってもいいんじゃないか」
そんなことを改めて感じました。
掃除で流れは変わる
今日は
「掃除ってやっぱり大事だな」
という話を書きたいと思います。
僕が昔、大工として修行していた頃。
親方は本当に厳しかったです。
いろんなことで怒られました。
でも、その中でも特に厳しく言われたのが
「身の回りをきれいにすること」
でした。
掃除。
整理整頓。
道具の置き方。
そういう部分です。
当時はなぜそこまで言われるのかと思っていました。
でも今振り返ると、
あの時に教えてもらったことは
本当に大きかったなと思います。
今、自分が独立して
こうして商売を続けられているのも、
間違いなく、現場をきれいにする
という意識があったからだと思っています。
僕の中では掃除って、
単なる片付けじゃないんです。
空気を整えること。
流れを整えること。
そういう感覚に近いです。
現場が荒れていると
やっぱり仕事も雑になりやすい。
逆に、きれいな現場って
自然と丁寧な仕事につながっていく。
だから掃除というのは、
自分の中ではかなり優先順位の高いものなんですね。
ただ、これをチームでやっていこうと思うと
なかなか難しい。
何度伝えてもなかなか浸透しない部分もあります。
正直、もどかしさを感じることもあります。
でも、これは言葉だけで伝わるものじゃない
とも思っています。
結局、自分自身がやり続けるしかない。
背中で見せ続けるしかない。
そう思っています。
先日も
「なんか流れを変えたいな」
「空気を変えたいな」
と思った日がありました。
そこで徹底的に掃除をしました。
気がつけば3〜4時間ぐらい。
事務所や現場、身の回りを整えていました。
すると、不思議と気持ちも整ってくるんですよね。
掃除って、すぐに売上につながるわけではないし
優先順位も後回しにされがちです。
でも、実はすごく大事な部分なんじゃないかなと
思っています。
だからこれからも、まずは自分がやり続ける。
そして現場の仲間たちにも、
少しずつ伝わっていけばいいなと思っています。
結局仕事って、
こういう当たり前の積み重ねが
一番大事なのかもしれません。
「やめる」という選択
今工事をさせてもらっているケーキ屋さん。
実は最後の最後まで、ショーケースを
どうするかずっと悩まれていました。
最初は、中古のショーケースを検討されていました。
業者さんにあった15年落ちぐらいのものを
購入しようかなと。
ただ冷却方式の問題があって、
「ケーキにはちょっと向いていないかもしれない」
という話になり、その案はなくなりました。
次に検討されたのがオークション出品の品。
これもかなり良さそうだったんです。
でも、値段も何十万円とする。
しかも、サイズが少し大きくて
通路幅が狭くなる問題もあった。
さらに、オークションの商品って
保証がないんですよね。
もし壊れていたらどうするのか。
もし冷えなかったらどうするのか。
かなり高額なのに運任せの部分がある。
それが怖くて最終的に見送られました。
そこから新品を見に行こうということで
業者さんと一緒に展示会へ。
実際に現物を見ながら
「これがいいかな」
というところまで決まっていました。
でも、ショーケースって本当に高いんです。
湿度管理や温度管理などかなり繊細な機械。
安価なものだと、霜がついたり
結露したりもする。
しっかりしたものを選ぼうと思うと
200万円近くする。
正直、めちゃくちゃ高いです。
そんな中オーナーさんから電話がありました。
「ショーケース、なしでいこうと思うんです」
最初「えっ?」と思いました。
ケーキ屋さんでショーケースなし。
なかなか聞かないですよね。
でも、話を聞いていくと
すごく現実的に考えられていたんです。
今回、改装工事や厨房機器などで
すでに借り入れをしている。
そこにさらにショーケースのリース代が乗る。
毎月の返済額を考えた時に
「これ、本当に無理なく返していけるのかな?」
という不安が出てきたそうです。
そこで
「まずは焼き菓子中心で始めよう」
「今ある条件の中で経営していこう」
という決断をされたんですね。
僕はこの判断、素晴らしいなと思いました。
「なんとかなるやろ」ではなく
ちゃんと現実を見る。
無理をしてスタートするのではなく
まずは継続できる形を選ぶ。
これは、簡単そうで
なかなかできないことだと思います。
もちろん、僕自身は少しだけ
「ほんまに大丈夫かな?」
「ショーケースなしでいけるかな?」
という気持ちもあります。
でも一度決めたら、条件の中で
どうやって勝負していくか。
そこに知恵を使っていくしかない。
経営って、理想だけでは続かない。
でも、現実だけでも夢がなくなる。
そのバランスを取りながら
決断していくことが、
本当に大事なんだなと
今回改めて感じました。
無理をしない。
でも、挑戦はやめない。
この選択は、きっと意味のある決断に
なるんじゃないかなと思っています。
ぜひ、しっかり繁盛して
あとから
「あの時、無理しなくて良かったね」
と言える未来になってほしいなと思います。